当院では、白内障治療には、特に力を入れて取り組んでおります。
最高の設備環境と、手術技術で、患者様ひとりひとりに最良な白内障治療をご提供いたします。白内障でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
1 白内障とは
白内障は目の中のレンズの役割をしている、水晶体が白く濁ってくる病気です。
水晶体の濁りが強くなるにつれ、視力の低下が進みます。原因としては、加齢によるものが多数であり、初期混濁を含めた有所見率は60歳代で70%、70歳代で85%、80
歳以上では100%と、年齢が上がるほど多く発症します。
また、加齢以外の白内障の原因としては、喫煙、紫外線、糖尿病、アトピー、外傷、等がみられます。
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2 白内障の症状
白内障の病型や程度により下記のような症状が現れます。
視力低下、かすみ、羞明(まぶしさ)、複視、コントラスト感度の低下など
よくみられる症状
- 日中の屋外や、夜間の対向車のライトなどがまぶしく感じる
- かすんで見える、白くぼやけて見える
- メガネをかけても、見えにくくなる
- TVの字幕や、新聞の文字が見えにくい
- 視力が低下し、運転免許が更新できなくなる
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3 当院での白内障手術の特徴
(1) 極小切開による無痛、無縫合の手術
手術は点眼液による局所麻酔薬を用いて、無痛状態で行います。
当院での白内障手術は、角膜切開法を採用し、わずか2mmの極小切開で行われます。
手術における傷口が2mmと大変、小さなものとなる為、手術中も、ほとんど出血が起こらず、また、術後の傷の治りも早いため、縫合や抜糸の必要がなく、患者様への負担がより軽減され、術後の早期回復に繋がります。
(2) 最新・最高ランクの手術装置を導入
当グループでは手術の質をより高めるために、手術装置にも妥協することなく、最高ランクの設備を導入しております。手術時により鮮明な術野を確保し、正確で安全な手術を行うために、手術顕微鏡は、トップメーカーであるドイツのカールツァイス・メディテック社製のLumeraを導入、そして、白内障手術装置には、アルコン社の最上位機種となる「センチュリオン・ビジョンシステム」を導入しております。白内障手術装置CENTURIONの最も進化した特徴は、水晶体の圧倒的な破砕力とコンピューターに制御された眼圧安定システムの搭載で、これにより、手術の安定性、効率性が大幅に向上しております。最先端のテクノロジーを駆使したCENTURIONは、手術中に変化する灌流圧を自動的・継続的にモニタリングし、眼内圧の変動を抑制するシステムを搭載しており、手術中の眼内圧の変動を抑えることで、手術のリスクを低減し、手術の安全性・安定性・効率性の向上を実現しております。これらの高性能機器を用いることにより、患者様にとっても安心して手術を受けていただく上で大きなメリットとなり、より理想的な術後結果を目指します。
(3) 衛生面の徹底
広く清潔で明るい手術用クリーンルームを完備、空調設備を整え、クリーンな環境のもとで手術を行うことにより、感染リスクを最小限に抑えます。また徹底した手術器具の滅菌管理や、使用薬剤等も信頼できるメーカーのみを厳選して採用しております。
(4)リカバリールームの完備
清潔で、落ち着いて休むことの出来る、リカバリールームを完備しております。手術後はこちらでゆっくりと体調を整えてから、ご帰宅いただけます。また、貴重品等も鍵付きロッカーがございますので、ご利用下さい。
(5)医師・スタッフによるチーム医療
当院では、チーム医療を大切にし、万全の状態で手術を行います。手術を行う医師をはじめ、看護師、スタッフが連携し手術中や術後の患者様の健康状態をしっかりと管理し、安全・安心な医療を目指します。スタッフ一同、患者様の術後の経過がより良いものになるよう心を込めてサポートさせていただきます。
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4 手術の流れ
(1)来院・術前準備
術前の点眼や血圧測定などを行います。
その後、リカバリールームにご案内し、手術室に入る準備を行います。
貴重品等は鍵付きロッカーがございますため、そちらをご利用いただけます。
(2)手術室へ移動・手術
準備が整った後、手術室へ入室し、手術用のリクライニングチェアに移動します。
手術中はベッドが座ったまま、横になりますので、仰向けの姿勢で手術を行います。
歯科治療での、リクライニングチェアのイメージがわかりやすいかと存じます。
手術は局所麻酔で行います。手術中は目に光を当てて行われますので、手術の際に手術の機械や手術操作などが見えることはありませんのでご安心ください。また、当院では、ほとんどの方が痛みを感じずに、手術を終えられております。
(3)リカバリールームで休息
手術後はリカバリールームでゆっくりとお休みいただけます。リカバリールームではスタッフが患者様の状態を確認し、ゆっくりと休まれた後、体調が落ち着きましたら、ご帰宅となります。当日は安全のために、手術を受けられた眼には眼帯をつけてのご帰宅となりますため、お帰りが不安な場合は、配車等も行っておりますため、スタッフにお声かけください。
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5 眼内レンズの選択
白内障手術では手術で取り除いた水晶体の代わりに、眼に人工レンズを入れます。
眼内レンズの寿命は半永久的ですので、交換やメンテナンス等の必要はありません。
眼内レンズには大きく分けて、「単焦点眼内レンズ」と「多焦点眼内レンズ」の2つの種類があります。
【単焦点眼内レンズ】
現在、日本で最も多く使用されている、健康保険の適応となるレンズです。
遠方または近方に焦点を合わせます。ピントを合う位置を遠方に合わせた場合はメガネなしで遠くがよく見えるようになり、近方に合わせた場合は、その逆で近くがよく見えるようになります。両者ともに、ピントの合いにくい位置に関してはメガネを使用します。
(例1)単焦点レンズのピントを遠方に合わせた方
遠くがよく見えるようになり、買い物や運転やTVを見るときに適しています。
読書や手芸やデスクワークなど近い距離を見るときは手元用のメガネを用います。
(例2)単焦点レンズのピントを近方に合わせた方
近くがよく見えるようになり、読書やデスクワークや手芸などに適しています。
運転や買い物やTVを見るときには遠用のメガネを用います。
【多焦点眼内レンズ】 NEW
近年開発された、最新の多焦点眼内レンズは、遠方等の1箇所にピントを定める従来の単焦点レンズを進化させ、遠方と近方といったような、2つ以上に焦点を合わせ、手元を見たり、遠くを見たりする際にメガネに頼らずにスムーズにピントを合わせることが可能となりました。これにより、白内障手術時に老眼治療も同時に行えるようになります。できるだけメガネを使わずに生活を送りたい方に向いているレンズです。
現在、多焦点レンズにも2焦点や3焦点など様々な種類のレンズが存在します。
当院で採用している「プレミアム多焦点レンズ」は多焦点レンズの中でも最新型のレンズで、「Continuous-Range-of-Vision : 連続焦点型」と海外において評される、世界基準の連続焦点型多焦点眼内レンズとなります。このレンズでは、遠方から近方33cmまでを連続的に広範囲に、コントラストの高い見え方が得られる設計となっており、質の高い見え方が期待できます。
(多焦点レンズの適応について)
多くの方にご満足いただいており、メリットの大きい、最新のテクノロジーを用いた多焦点眼内レンズですが、その性能を発揮するには、白内障以外の部分での、元々の目のポテンシャルが求められる部分があります。そのため、現在の目の状態や、白内障以外にも緑内障や網膜疾患がある場合等の、多焦点レンズでの、期待する効果が得られる可能性が比較的大きくないと考えられるケースでは、多焦点レンズをご希望の場合でも従来の単焦点レンズを推奨させていただく場合もございます。
また、レンズの設計上、ハロー・グレア現象といった夜間の対向車のライトがやや眩しく感じられたりするケースがみられ、運転業務等で夜間に運転されることが多い方や、その他には、非常に細かい手元の作業をされる方や、非常に繊細な見え方を求める場合等には適さない場合がございます。多焦点眼内レンズは健康保険の対象外となりますため、自費診療となっております。
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6 術後の過ごし方
手術後のご自身でのケアも、手術の結果をより良いものにするために、とても大切です。術後は、細菌感染や、傷口が広がったりしないようにするために、術後1週間は目をこすったり、洗顔、洗髪は控えて頂き、術後の点眼薬を使用します。
日常生活では、読書や散歩、簡単な家事やデスクワーク等は制限はございませんので、無理をしない範囲で行っていただいて大丈夫です。術後は、しっかりと経過のフォローをさせて頂きます。術後ご不安なことがあれば、何でもお気軽にご相談ください。
医師、スタッフ共々、手術を受けられた患者様の経過がよりよいものになるよう、丁寧にサポートさせて頂きます。
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